観測概要
昭和基地に設置したL/S/Xバンド衛星受信システムを用いて極軌道を周回する地球観測衛星のリアルタイム観測データを継続的に受信し、南極域における広域の地表面・雲、対流圏・成層圏・超高層大気の状態をモニタリングしています。
衛星リモートセンシングは、地球上で最もアクセスが困難な南極域において離散的な地上観測を補う最も有効な広域観測手段です。昭和基地で受信する極軌道衛星は、同じ地域を長期間にわたり繰り返し観測し、経時変化を捉えることができます。南極域の海氷・雪氷・雲分布をはじめ、対流圏・成層圏大気(気温、風の3次元分布)、磁気圏から超高層大気へのオーロラエネルギー流入などを継続的に観測し、広域モニタリングデータとして関連分野の研究課題の解明に活用しています。さらに、昭和基地周辺でのJAREの活動にも有効に活用されています。